幻の生き物「ツチッコイス」を探しに、しりもち沼までやってきました★
ツチッコ~ツチッコ~
えい!捕まえた~!・・・あぁ!
草が揺れる音がして、コッシーは網を振り下ろしましたが・・・?
なんだぁ、カエルか~
ツチッコイスではなくただのカエルでした
レグとチョコンも見に来ましが、
チョコンにバカにされたので、
コッシーは思わずツチッコイスだと言ってしまいました
どうせ見間違いでしょう
見間違えじゃないよ!ツチッコだったよ!
ほんと?!
チョコンの図鑑にはツチッコイスのイラストが
それを見て、カエルのことをツチッコイスっぽく伝えます
う・・・うん、ミドリっぽくて・・・
大きさは?
そんなに大きくはなかった・・・
どんな動き?
ピョン!って飛んだよ!
色は濃いミドリ色、全長はざぶとんぐらい、
逃げるときに空を飛ぶ・・・ツチッコイスです!
すご~い!ねぇ、どっちいった?
えぇっと・・・あっち!
どうやらレグとチョコンは、ホントにツチッコイスだと信じてしまったようです
側にいるカエルを見ながら、後ろめたいコッシー
ホントに見つければ嘘じゃなくなるもん!
レグとチョコンはコッシーを先頭に並びます
コッシーがツチッコ隊長ね
え?隊長?
隊長、ツチッコ発見のコツは?
え~と・・・、ツーチッチ~、ツーチッチ~
ツーチッチ~、ツーチッチ~
隊長と呼ばれてすっかり気をよくしてしまったコッシー、
さらにデタラメを言いながらツチッコイスを探します
お!
えぇ?
コッシーが声を出すたびに、ツチッコイスだと思って驚くふたりに
コッシーは面白くてどんどん調子に乗っていきます
が、その時チョコンが・・・!
お、痛っ・・・!
大丈夫?
うぅぅ・・・、隊長・・・
ボクはいいからツチッコイスを頼みま・・・す・・・
なんとチョコンがケガをしてしまったのです
3人はチョコンがケガをしたので探索を切り上げることにしました
大発見のチャンスだったのに、ボクのせいで・・・
明日探そう、コッシーがまた見つけてくれるよ
それよりさぁ、傷、大丈夫?
自分のせいで探索ができなくなり、落ち込むチョコン
あのとき正直にカエルだと言っておけば、
たくさん探して、チョコンがケガをすることも、
落ち込むことも無かったのかも・・・?
そう思うとコッシーは涙が出てきました
う・・・う~ん・・・、レグ、チョコン、あのね・・・
ふたりに本当のことを打ち明けるコッシー、
泣きたくなるような夕焼けでした
ウソ
見終わって無言になるお兄ちゃんと弟くん
「ウソついて遊んでも楽しくないね?」と声をかけてみると
「うん・・・」とお兄ちゃんが答えて、
またしばらく無言になってしまったふたりです
何か子供なりに思うことがあったんでしょうか?
嘘をついたり、見栄をはったりするのは簡単ですが、
本当のことを言う、というのはとても勇気がいると思います
まだまだ嘘をつくのすら下手くそな息子たちですが、
そう遠くない将来、友だちに対して、
コッシーのように嘘をついたり、
見栄をはったりすることもあるかもしれません
そんなときにいすのまちのコッシーを思い出して、
勇気を出す日が息子たちにもやってきたりするんでしょうか?
大きくなると、いつかは母ではなくて、
友だちと自分たちだけで遊ぶ日がやってきます。
なので、きっとそのことを母が知ることはなく、
息子たちが自分で解決しなければならないはずです。
息子たちの成長を想像して期待して楽しむことにします★